前回、タイヤ交換をした時に発見したドライブシャフトブーツの破れ。
今回はこの修理方法を2つ紹介する。

分割式ドライブシャフトブーツ
一つ目は分割式のドライブシャフトブーツを使う方法。
既存のドライブシャフトブーツをカッターで除去した後、新しい分割式のブーツを組む。
この方法のメリットデメリットは以下の通り。
メリット
- 作業が簡単
- 費用が安い
- CVTを壊すリスクが低い?
1.作業が簡単
分割式のメリットは圧倒的な作業の手軽さだろう
ボルトを1本も外すことなく、破れたブーツを交換することができる。
2.費用が安い
費用は1つあたり4000〜5000円前後なのでお財布へのダメージも少ない。

3.CVTを壊すリスクが低い?
ドライブシャフトを取り外す必要がないため、CVTフルードを追加する必要がなく、精密部品であるCVTにゴミが混入するリスクを回避することができる。
デメリット
- ジョイント摩耗している可能性がある
- イン、アウト側のブーツ費用でリビルト品のドライブシャフトが買えてしまう
- ブーツ自体の耐久性の懸念
1.ジョイントが摩耗している可能性がある
ブーツ交換までグリスが少ない状態で使い続けたジョイントが摩耗して、他の不具合の予備軍となってしまっている可能性がある。
2.イン、アウト側のブーツ費用でリビルト品のドライブシャフトが買えてしまう
ブーツ1つの価格としては安いがドライブシャフトについているブーツ2つを交換するとリビルト品のドライブシャフトとの価格差は縮まる。
3.ブーツ自体の耐久性の懸念
分割式のブーツは分割面を溶着することで密封しているが、作業者によっては溶着不良が発生する可能性がある。またハンドルの操舵で伸び縮みする部品で溶着部だけ厚みや固さが異なるのは耐久面で不利な要素のように感じる。(個人的な感想です)
リビルト品のドライブシャフトに交換
二つ目はドライブシャフトをリビルト品に交換してしまう方法。
この方法のメリットデメリットは以下の通り。
メリット
- イン、アウト側ブーツを同時に交換できる
- ブーツ耐久性が作業者に依存しない
- ジョイントの摩耗もリセットできる
1.イン、アウト側ブーツを同時に交換できる
リビルド品に交換してしまえば、イン、アウト側のグリスやブーツ含めてリフレッシュすることができる。

2.ブーツ耐久性が作業者に依存しない
自分でブーツ交換すれば、分割式のデメリットで述べたブーツ自体の耐久面の心配があるが、リビルト品は業者側でブーツを組み替えた状態で手に入れることができる。
3.ジョイントの摩耗もリセットできる
ブーツ以外も走行距離に応じて摩耗している可能性があるが、リビルド品ならそのような摩耗もリセットすることができる。
デメリット
- 作業が大変
- 費用が高い(ドライブシャフト以外の準備が必要と言う意味で)
- CVTを破損するリスクがある
- 作業期間の制約がある
1.作業が大変
ドライブシャフトを入れ替えるまでに分解する部品が多いうえ、CVTフルードが漏れるので掃除の手間がかかる。汚れても良い衣類や作業スペースが必要になるだろう。

2.費用が高い(ドライブシャフト以外の準備が必要という意味で)
リビルト品のドライブシャフト単体は8000円前後で入手が可能だが、ドライブシャフトを抜くために色々な工具が必要であったり、ドライブシャフトを取り外した際に漏れるCVTフルードを別途用意しておく必要がある。元々工具を持っている人には大した出費はないが、工具をこれから揃える場合にはしっかりと必要な工具にいくらかかるか確認してから検討してほしい。
3.CVTを破損するリスクがある
ドライブシャフトを抜くとCVTフルードが多かれ少なかれ漏れてくるため、フルードの補充が必要になるが、フルードの補充で内部のスラッジが巻き上がるとかゴミが入るとかのリスクが発生する。メーカーによってはCVTフルードの交換を推奨してないとかなんとか・・・

4.作業期間の制約がある
これはリビルド品のドライブシャフトの中でもコア返却が必要なものを購入した方だけの話だが、大体のコア返却期限は1週間で設定されていることが多い。作業をするときは十分な準備をした上で望まないと返却期限に間に合わず追加費用を請求される恐れがある。
どちらを採用するか?
多少のリスクを伴うものの作業をするならなるべくまとめてリフレッシュをしたいので、今回はリビルド品のドライブシャフトへの交換をしてみようと思う。
交換作業についてはまた別記事で投稿する。